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(※住人の希望によりエロ接写はカット。) ―朝 気だるく身を起こして隣で寝ている最愛の人を見つめる。シンジの幼い寝顔を観察しつつ、今後を考えた。布団を少し捲ると血のついたシーツが… マズイ、証拠隠滅をせねば。…ユイさんは研究所に行ってるから当分帰ってこないし… シャワーも浴びたい…でも今はもう少し…シンジの横で…まどろんで… 私は二度寝を決め込むとシンジに抱きつき瞳を閉じた… 「……いま~。あれ…スカちゃん………たっの?」 (誰よ…人が気持ち良く寝てるのに…) (……?聴いた事ある声ね……ヤバッ、ユイさんじゃない!) 「シンちゃん~。アスカちゃん。居るの?」 ユイの声はすぐドアの前で聞こえた。しまった…ユイさん帰ってきちゃったよぅ! 私は慌てて制服を…無い!無いッ無い!制服はバスルームだ… 「シンちゃん開けるわよ~」 禁断のドアが開くとそこには裸の私達を見て、にこやかに笑うユイさんが… 表情を変えずにユイさんは 「お早う。アスカちゃん」 「お早うございます…叔母様…」 怖い… 相変わらずにこやかにユイさんは部屋に入って来てベットの前に立つ。これならいきなり怒鳴られた方がましよ。 「シンジ!起きなさいッ!」 ユイさんの表情は一瞬にして鬼の様な形相に変わり…拳を振り上げシンジの頭を思いっきり叩く。 ゴツンッ 物凄い音が部屋に響いた。シンジは飛び起き頭を抱えながら周りを見渡す。 「痛ッ~!…はっ…母さん」 「シンちゃん。アスカちゃん。シャワーを浴びて着替えたらリビングに来なさい…速攻で!」 速攻で!の部分が異常に怖い…ユイさんは私にアスカちゃんの着替えは私の貸すからと優しく声をかけてくれた。 シャワーを浴び、着替えも済ませて私達はリビングに… 無言でソファーに座る私達と対象にユイさんは優雅に紅茶をすする。私の前にも紅茶はあるがとても飲む気にはならない 「で?昨日は何してたの?大体予想はつくけど」 あくまで、にこやかにユイさんは優しく語りかける。ユイさんのプレッシャーに私は何も言えずうなだれていた…が 「母さん…僕がいけないんだ…アスカは何も…」 シンジは私から誘ったのに嘘をついて自分のせいに…私はシンジの手をギュッと握り 「違うんです叔母様ッ!私からシンジ君に…」 カチャンッ ユイさんはティーカップをテーブルに置き真剣な顔つきでシンジを睨む。 「シンジ。つけてセックスしたの?」
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「は?つけて?」 「だから!コンドームはつけてセックスしたの?」 「あっ…うん。ちゃんとつけたよ」 シンジの答えを聴くと満足そうに頷きユイさんから発せられた先程までのプレッシャーが嘘の様に感じられなくなった。 「そう、なら良いわ。好きな人に抱かれたい、抱きたいは自然な事だもの。ただ学生なんだから二人には、節度あるお付き合いをして欲しいの」 ユイさんは私に微笑み、シンちゃん。ちょっと席を外してちょうだい、とシンジをリビングから追い出す。ユイさんは私の隣に座り、優しく頭を抱き寄せてくれた。 「…ごめんなさい…叔母様…」 「良いのよ謝らないで。アスカちゃん、シンジの事好き?」 「はい…大好きです」 「そう…不出来な息子ですけどシンジをヨロシクね。ってまだ早いか♪」 ユイさんは笑いながら私の涙を拭いてくれた。頭を撫でながら 「痛かった?でもすぐに慣れるわ。解らない事があったら恥ずかしがらずに私やお母さんに聞きなさい」 「はい…。ありがとうございます」 「でも…コンドームはちゃんとつけなさいね。私、おばあちゃんになるのはまだ嫌よ♪」 「はい♪叔母様」 そのあと、シンジのお家で研究所から帰ってきたお母さんと一緒にご飯食べたんだっけ… お赤飯…お母さんビックリしてたなぁ 「ふぅ…お水飲んでこよっと」 「…んっアスカ?…今何時…?」 「ごめんシンジ。起こしちゃった?まだ三時よ」 私はシンジのおでこにキスをしてキッチンに向かおうとした。腰に緩やかに腕が巻かれシンジの唇が私の耳元で言葉をつむぎだす… 「アスカもう一回…しようか?」 「………えっち…」
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シンジを追い出しても怒りの、おさまらないアスカ 『あのバカ!どうせ行く所は分かってるんだから!プンプン!』 と頭から煙りをだしながもシンジの着替えと明日のYシャツネクタイ靴下をバックに詰め込み 『フゥ~しょうがない、お母様に愚痴ってくるか』 『その前に、これをバカシンジに渡してこないと』 なぜか怒っていても少し笑顔のアスカ 駐車場に向かい自分の車に乗り込む 碇家には二台の車がある 一台は足がわりの軽自動車とアスカ専用ドイツ製ベンツのオープンカーである もちろん色は赤 セカンドインパクト前のビンテージもので希少車 故障が多いがアスカ曰わく手離す気は全くないらしい 理由は、独身時代シンジに無理やりせがんで買ってもらった思い出の車だって事は言えない 車で走り出して間もなく目的地近くで男二人がトボトボ歩く姿確認して 安堵のため息 フゥ~ 『やっぱり緊急避難所ケンスケ宅に行こうとしてるわね』 『ホントいつもワンパターンなんだから』 男二人に近づき突き放す言い方で声をかける 『・・シンジ・・』 シンジ肩をビクッとさせながら 『ア・アスカ・・』無愛想にバックとカバンをシンジに渡す 『これ着替えと仕事のカバン』 戸惑いながら『え?あっうん』 『ありがと』 アスカいつもの調子で 『べ・別にお礼なんて…いいわよ!』 『頭冷やして明日は仕事終わったら真っ直ぐ帰ってくるのよ!』 バツ悪そうに頭書きながらシンジ 『うん』 アスカ勝ち誇った表情で笑みを浮かべニヤリと 『よろしい』 『じゃあね~』 車に乗り込み走り去るブロロロ~ 見送るシンジがボソり 『アスカあの車に乗ってきたんだ…』 トウジが不思議そうに 『シンジあの車がどないしたって?』 『シンジ、アスカまだあの車に乗ってたんだ古いやろあれ?』 シンジ照れながら 『ああっ・・気に入ってるみたいだからさ・・・』 それから数十分後赤い車は郊外の一戸建ての家の駐車場にいた 乗っていた人物は既に家の中のリビングのソファーに座りながら何やら喋っている いや正確には、ある人物に向かい一人で喋り捲っている 『お母様!まったく!バカシンジときたら!』 なかば呆れ顔で時には笑顔で紅茶を軽く飲みながら聞き入るシンジの母親碇ユイ 『お母様!聞いてますか?』 ニコニコしながら聞いてるユイ 『はい聞いてますよ』 『アスカちゃん夕御飯まだでしょ?』 アスカ突然とっぴょうしもない質問に思わず素で 『あ・はい、まだです』 『じゃ残り物で良かったら軽く何か作るわね』 キッチンに向かい冷蔵庫の中の食材を見ながら 『アスカちゃん焼きそばでいい?』 ポカーンとした表情のアスカは 『焼きそばでかまいませんよ』 と言うのが精一杯だった キッチンで手際よく料理を始めるユイに向かい 『あたし手伝います』 ユイは優しく 『いいのよアスカちゃん座ってなさい』 『うちの人もだけどホント男って勝手よね~ 女の気も知らないで』 『うちの人なんて・・・』 フゥ~ 『昔は私が海外に単身赴任してる頃に愛人は作るし・・あたしの同級生には手出すし・・』 『挙げ句に、その同級生の娘にまで手出して大変だったのよ』 キッチンからの、いい香りにお腹鳴らしながらアスカ ふぅ~ん 『別れようとか考えなかったんですか?』 出来た焼きそば皿に盛り付けながらユイは 『出来た!』 『はいアスカちゃん召し上がれ』 と焼きそばをアスカに差し出す 『別れようとはしなかったわ』 『あの人の事信じて愛してたからね』 優しく微笑みながらアスカを見つめ優しい口調で 『アスカちゃんもでしょ』 『シンジの事愛してるから・・』
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7時、シンジが起きてきたころとほぼちょうどにお弁当は完成した。 アスカは今朝の出来事を悟られぬようと、疲れてはいたがなんとか元気に振舞う。 二人で簡単に朝食を済ませて、シンジが仕度にダイニングを出ると朝の疲れが一気にアスカを襲った。 「・・・カ・・・スカ・・・アスカ」 アスカは出勤前のシンジに起こされる。 「ん、もう行くの?」 「うん、じゃ行ってk」 「シンジお弁当持った?」 「ん。持ったよありがとう。じゃ」 テーブルに突っ伏したままアスカはシンジのスーツの裾を引っ張る。 「アスカ?」 「シンジ・・・キス、して?」 「きゅ、急にどうしたの?」 「べ、べつに!なんでもないわよ!少し前までは朝は毎日してたでしょ!?ま、わたしはどっちでもいいんだけどアンタがしたいならさせてあげるわよ!」 顔を真っ赤に染めて目を逸らすアスカを見てシンジはフッと微笑むとためらいなくキスをした。 「い、いってらっしゃい・・・」 「うん、行ってきます」 (なんであたしだけ、恥ずかしがってるのよ!なんか・・・ムカツク) 「でも今日初めてお弁当手抜きになっちゃった・・・冷凍なんて使っちゃったし時間なくてハンバーグも作れず冷しゃぶにしちゃったし・・・ ミサトのやつ、今度会ったらただじゃ済まさないわよ!」 三章 終
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夜7時 「ただいま~」 「お、おかえり・・・」 「どうしたの?なんか元気ない?」 「そ、そんなことないわよ!ただわたしも忙しいから疲れてるだけよ!」 「あ、そうそうハイ、お弁当箱」 アスカはその単語を聞くと急にビクッとして下を向いてしまった。 (いつもはあたしが愛が足りないって言ってるのに、今日はシンジに愛が足りないって思われるかも・・・) 「今日もおいしかったよ、アスカ」 アスカがそれを聞いてホッとした瞬間だった。 「でも毎朝作ってたんじゃしんどいでしょ?たまには今日みたいなのも良いと思うよ。僕はアスカの作ってくれたものならなんでも良いんだから。 そうだ、僕もアスカにお弁当作ってあげるよ。」 そう微笑みながら言うシンジの言葉を聞いてアスカは自然と涙があふれていた。 「バレちゃったか・・・」 「そりゃあね。エビフライがアスカの味じゃなかったから。なにより朝からあんな車の音出してたら起きちゃうよ」 シンジは苦笑いしながら言う。するとアスカはシンジの胸に顔を埋める。 「朝から気付いてたのに騙してたんだ・・・」 「アスカが僕の為に一生懸命になってくれてたのが嬉しくてさ、昔のアスカじゃ考えられないよね」 そう言ってシンジはニコっと微笑む。 「また、そういうこと言う!」 そう言ったアスカの目にはキッと吊り上っているがうっすらと涙が見える。 「怒ってない?」 「僕が?なんでさ?僕はアスカが忙しい中、お弁当作ってくれるんだから、ちょっとくらい手を抜いても気にしないよ」 「良かった・・・あたしってさ、あんたに愛情を求める癖にさ、あたし自身があんたに同じようにできてるかって言われると少し自信なかった だから、お弁当まで手抜いたのがバレたりしたらきっと愛想つかされると思った」 「ふふ、良いんだよ。僕はそんな素直じゃなくてわがままなアスカが好きになったんだから」 「バ~カ」 そして二人のシルエットが一つに重なる。 「あ~まま、ぱぱちゅー、ちゅー」 となりの部屋からさっきまで寝ていたのだろう二人の愛息がまだハイハイを卒業したばかりのヨタヨタとしたおぼつかない足取りでやってきていた。 「ただいま」 シンジはさっと我が子を抱き上げてアスカの方を見る。 「だからさ、これからはそんなに頑張らなくても良いよ。」 そのとき、アスカはこれまでホントの意味でシンジを信じてあげられてなかったんだなぁと今までを振り返る。 「あんなこと考えちゃって、ホントあたしバカみたい」 最終章 終 その後、アスカが今回の件で味を占めたことと以外にも冷凍食品がアスカの口に合ったことで お弁当どころか晩御飯にまで冷凍食品が出てくる機会が増えてしまうも 自分の言葉の為になかなかそのことを口に出せず、苦笑いしかできないシンジさんでしたとさ
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月曜日朝5時、碇家の台所には一家の主の姿がある。 「さ~てと、今日も頑張りますか!」 アスカはいつものように鼻歌を歌いながら冷蔵庫から目当ての材料を取り出し準備を始めていく。 まずは野菜を温野菜にする準備を終えると、お弁当にご飯を入れてうちわで扇ぐ。 良い頃合いまで冷めると、出汁巻きを手際よく焼き温野菜とともに冷ましてお弁当に盛り付ける。 いつもならここでメインの準備に入るのだが、アスカは冷凍室を覗いたところである異変に気付く。 「あれ?ない・・・」 アスカは急いで冷凍室を奥まで探すが、目当てのものは見つからなかったようで、絶望の表情を浮かべている。 「ああ~・・・なんでなのよぉ~!」 アスカは、寝ている家族を起こさぬように小さく唸るように言う。 どうやらお弁当のために、下準備を済ませ冷凍しておいた高級車海老を使ったエビフライと、松○牛を使ったハンバーグが見当たらないようだ。 「まだストックはいっぱいあったはずよねぇ・・・シンジは勝手に食べたりしないし。」 (最近ウチに出入りした人間・・・) 「あっ!!!」 アスカは急いで電話を掛ける。 (この前火曜は非番だって言ってたから、今日はこの時間仕事してるはず・・・) 「もしもし!加持さん!?」 「おっアスカじゃないか、どうしたんだ?こんな朝早くから。そんな血相抱えたような声だして」 「あたしがヒカリと飲みに行ってた間に土曜にウチにミサトと遊びにに来たって言ってたわよね!」 「あ、ああ・・・それがどうしたのか?」 「そのときミサト変なことしてなかった!」 「はは、アイツが変なのはいつものことだろ!」 アスカは辛抱たまらんといった感じで一気にまくし立てる。 「そんなこと聞いてんじゃないわよ!あの女ウチで勝手に何かしてなっかったかって聞いてんのよ!さっさと答えなさい!」 加持はいつもと違うアスカの様子に驚きを隠せず、あ然としながら冷蔵庫から何か勝手に取り出してはシンジに調理させて酒の肴にしていたことを告げた。 アスカはそれを聞くと返事もせずに電話を切り時計に目を向けた。 このとき朝5時40分。シンジの起きる1時間20分前。 アスカは急いで車のキーを取ると、エプロン姿のままで愛車ポルシェ911ターボを駆りエンジンフルスロットル。 そのホイルスピンはまるで今のアスカの心情を表すよう、荒々しい走りで第三新東京市郊外から都心へ向かっていった。 「あんのクソアマァァぁぁぁあ!!!!!!!!」 第一章 終
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その言葉に今まで抑えていた感情が爆発する 突然声を出して大泣きするアスカ 思わずユイもビックリしながら 『アスカちゃん!』 『だって!愛してるから!愛してるから!大好きだから!許せないの!』 『他の女と仲良くしてる所とか!いくらヘルスや飲み屋の女でも許せないの!』『でもシンジ鈍感だから!それが解らないの!』 『アタシ以外の女とは仲良くしてほしくないの!』 『ずっとアタシだけを見ていてほしいの!』 『でもシンジ馬鹿でお人好しだから!それが出来ないの!』 ユイは優しく優しくアスカ抱きしめながら泣き続けるアスカに 『アスカちゃん、ありがとうシンジをそんなに想ってくれて』 アスカの頭と肩をギュッと抱きしめながら 『ありがとうアスカちゃん』 しばし時は流れ ユイがおもむろに泣いた子供あやすように優しい口調で 『アスカちゃん焼きそば冷めちゃうから食べなさい』 アスカ素直に涙をぬぐいがなら笑顔で 『はい』 と言い食べ出して 『お母様の焼きそば美味しいです!』 ユイは、その表情見ながら嬉しそうにニコニコしてお茶を煎れる 『今度お料理色々教えて下さいね』 アスカは焼きそば食べ終わりお茶を飲みながら笑う ユイはアスカの笑顔みながらニコニコして 『いつでもいいわよ但し夫婦喧嘩の時は教えないわよ』 二人で顔を見て笑う ユイは 『アスカちゃん今夜泊まってく?』 アスカは 『いえ・おばさま…じゃなくて、お母様に話したらスッキリしたから帰ります』 ユイは少し残念そうに 『あら、そう残念ね』 アスカは 『今度シンジと一緒にお泊まりに来ますから』 ユイは嬉しそうに 『そうじゃ楽しみにしてるわ』 アスカは 『じゃアタシ帰りますね迷惑かけてすいませんでした』 『あら迷惑なんて思ってないわよ、帰り車の運転気をつけてね』 帰り際の玄関でアスカに向かい 『アスカちゃん、さっきの馬鹿亭主のへそくりくすねてるって話本当?』 アスカ妙に動揺しながら 『・・えっ?あっいやその…言葉の・言葉のアヤですよハハ』 気まずそうに答える ユイは顔で笑いヒキつりながら 『じゃ~気をつけてね~』 と手を振り見送る 赤い車が見えなくなるまで手を振り心の中で 「アスカちゃんの表情から、ありゃ本当だな」 「最近へそくり少ないと思ってたら馬鹿亭主だったか!」 「しかもヘルスに使っていたとなると・・・」 ゲンドウ帰宅の30分前の出来事であった
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補足:未来とは子供のことです まだ未来が産まれない時のことだ。 産婦人科の病院の個室にアスカは切迫流産のために緊急入院していた。 ブドウ糖の点滴の様子を見ながら不安な表情をしているシンジ。 鎮静剤が効いているのかアスカは眠っている。 シンジは医師の説明をアスカにどう話したらいいか考えている。 「五分五分ですね。 今のところ赤ちゃんは無事ですよ。18週目に入っていますから、赤ちゃんの体には異常はみられないし、心音もはっきり聞こえます。 エコーで確認しましたが元気です。 ただまた出血する可能性や早産の可能性があります。 このことは奥さんには少しの間言わないでおきましょう。」 医師はアスカの流産の処置をした後、渋い顔をしながらシンジに、万が一、子どもが早産で産まれてくる場合は帝王切開で産ませることや理由を詳しく説明した。 赤ん坊が障害児になるかもしれないなんて言うわけにいかないと思った。 「シンジ、ごめんね」鎮静剤がきれたのか、目を覚ましたアスカは泣きそうな声で謝った。 「赤ちゃんは無事だよ。だから安心してアスカ。謝らなくていいんだよ」シンジはアスカの手をそっと握った。 「どうして怒らないの?アタシ、赤ちゃんの管理できなかったのよ」アスカは泣きながらシンジに言った。 「アスカが悪いんじゃないんだ。赤ちゃんは女の子だってさ。元気だって。たまたま体調が悪かっただけだよ」というシンジの言葉にアスカは首を振って否定した。 シンジは自分を責めているアスカに何も言えなかった。 もし、母が生きていたらアスカみたいに自分を責めるのだろうかとシンジは思った。 自分は男だし、いまだ父親としての実感はないし微妙だった。 ただ、アスカの切迫流産の時、赤ん坊の障害についてのリスクを医師から話された時、無事に産まれてほしいと思ったことは確かだ。 時々、産科での検診で一緒にエコーの画像を見ながら不思議な気持ちで胎児の成長を見ていた自分には父親の自覚はなかったようだ。 ふたりの命を自分は抱えているのにアスカより成長や自覚が足りない自分が歯がゆかった。 アスカの容態が安定して退院が決まったのは一週間後だった。 アスカはシンジにおなかを触ってと言った。 シンジはアスカのおなかに手をおいた。 ピクピクっとなにか動いた感触がした。 胎動だった。 パパ、ママ、元気に生まれるからねと赤ん坊から言われた気がしたシンジだった。
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シンジ「ご馳走さまでした」 シンジ「アスカ~今日のご飯随分豪華だったね」 言いながら食器を流しに持って行くシンジ アスカ「まあね~久しぶりに張り切っちゃった」 自分の分の食器を渡しながらアスカは答える シンジ「え?何か良い事でもあった?」 アスカの食器を受け取り流しで洗いながら聞く アスカ「エヘヘッじつは~今日ね。商店街でね。」 シンジ「なんだよ。アスカもったいぶらずに言いなよ」 アスカは満面の笑みで アスカ「えぇ~どうしようかなぁ~教えようかなぁ」 シンジは機嫌のいいアスカを見て シンジ「お願いします!アスカ様。教えて下さい」 と拝むポーズをとる アスカ「しょうがないなぁ大好きなシンジの頼みだ、教えてあげよう!」 そういうと机に封筒を一枚出した シンジ「中見ていいの?」 どうぞ×2と自慢気なアスカ シンジ「何だろう?」 封筒を開ける シンジ「アスカこれは!」 テンションのあがるシンジ 得意げな顔でVサインを出すアスカ アスカ「じゃ~ん!どう?凄いでしょ!私が当てたのよ」 シンジ「商店街の福引って当たるんだね」 アスカ「ねっ、私もびっくりした」 果たして商店街で当たった物は? 次回に続きます 某有名遊園地のチケットだ アスカ「シンジまだ有給残ってたよね?」 シンジ「うん!」 アスカ「じゃあ平日に行きましょう」 シンジ「解ったよ!アスカ」 まだ興奮さめやらぬシンジ アスカ(ふふっ、あんなにはしゃいじゃって) アスカ「あ~あ私なんか今日疲れちゃったなぁ」 ソファーに座りわざとらしく肩や腕を揉むアスカ シンジ「はいはい。アスカ様。お疲れの様ですね」 シンジはアスカの肩を揉んであげる アスカにとってこういう、じゃれあいが一番好きな時間だった。勿論シンジも解っている シンジ「ありがとう。アスカ」 アスカ「どういたしまして」 シンジ「一緒にお風呂入ろうか?」 アスカ「めっずらしぃ~シンジの方から誘ってくるなんて」 シンジ「いつもはアスカがいきなり入ってくるもんね」 アスカ「なによ!嫌なの?」 シンジは笑いながら シンジ「勿論うれしいよ」 シンジ「では参りましょうか?アスカ姫」 とお姫様だっこをする アスカ「バカシンジ」 顔を真っ赤にしてアスカは言った こうして碇さん家の夜は更けていくのでした 終 劇
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アスカが病院から退院する二日前のこと、ミサトから「家に来なさい」というメールが突然入った。 ミサトの家はシンジとアスカにとっては実家のようなものだった。 ミサトも結婚には失敗したがカナダに留学中のひとり娘もいるし楽しくやっているみたいだ。 ミサトはシンジを快く迎えてくれた。 「検査の結果はどうだったの?」と赤ん坊のことをミサトは尋ねた。 「母子ともに大丈夫だと病院でききました。 ただ、主治医からは確率は少ないけれど早産の可能性があるから早産になったら帝王切開をすすめられました。赤ん坊の体に負担を与えないためだそうです。」 「そう。ねぇ、シンちゃん、今日、水天宮にでも行かない? 気分転換にもなるし、ひとりよりふたりのほうがご利益も違うし。 あそこには安産の神様がいるからね。」ミサトはシンジの肩を軽く叩いた。 ミサトらしいなぐさめ方だった。 水天宮の神社は人でごったがえしていた。 お祈りをした後、シンジは安産のお守りを買うことにした。 小さな赤いお守り袋だった。 おみくじをひいたら、中吉だったが、病はよくなる、お産は軽くすむと書かれていた。 そうなってほしいとおみくじを木の枝にシンジは結んだ。 それから四ヶ月経ち、アスカは無事に臨月を迎えたのだった。 シンジの自宅の居間では今、新しい命が生まれようとしていた。 「もう、いきんで大丈夫ですよ」助産婦の言葉が耳に入ってるのかどうかわからないくらいアスカ痛みにうめいていた。 「アスカ、いきんでいいって。 子宮口が全快したよ。もうじき赤ちゃんに逢えるんだよ。」 シンジはアスカの右の手をしっかり握った。 「旦那さんの悪口、恨みごと言ってもかまわないですよ。 さぁ、深ーく息を吸って」助産婦はユーモアをまじえながら呼吸といきみをリードする。 アスカは何度も深呼吸し痛みにうめきながらいきんだ。 「あたまが出てきましたよ。あとひとふんばりよ。頑張ろうね」助産婦さんは赤ん坊がいつ出てくるかどうかタイミングを図っている。 「さぁ、息を浅く吸って、力を抜いて」そう言うか言わないかのうちアスカは獣のようなうめき声をだした。 それとともに大きな産声があがった。 赤ん坊が産まれたのだ。 アスカはタオルにくるまれた赤ん坊を助産婦さんから抱きとった。 ふたりの体はまだひとつの糸でしっかりと結ばれている。 シンジはその光景に奇跡をみたような気持ちだった。 シンジとアスカはこの赤子に未来と名付けた。 奇跡という意味と未来に幸多かれと願って。